大腸内視鏡検査・上部消化管内視鏡検査
当院は肛門科ですが、血便などで来られた患者様には、大腸内視鏡検査が必要となる患者様が一定数おられます。
患者様に安心して内視鏡検査を受けていただけるよう内視鏡システムを更新しました。
近隣の総合病院や消化器専門クリニックと同等の機械を使用していますので安心して当院で内視鏡を受けてください。
当院の内視鏡検査装置
OLYMPUS社 EVIS LUCERA ELITE CV-290、CLV-290を使用しています。
ハイビジョン画質で、NBI(Narrow Band Imaging:狭帯域光観察)観察のできる現代の消化管内視鏡検査の水準を満たす機械です。
大腸内視鏡時は、空気送気でなく、CO2(炭酸ガス)送気装置UCRを使用していますので、苦痛や挿入困難の改善に役立っています。
大腸内視鏡・上部内視鏡検査共に、患者様の希望により、麻酔(鎮静剤ドルミカム)を用いた検査を行なっております。特に大腸内視鏡は挿入時に時間がかかったり、一定の苦痛はありますので鎮静剤の使用をお勧めします。(その場合は自動車やバイク、自転車を運転して来院しないでください)
オリンパス社監修「おなかの健康ドットコム」
大腸内視鏡検査
内視鏡スコープは硬度可変装置のある標準径CF-H290I(普段はこちらを使います)とCF-240AI(予備用)、細経のPCF-PQ260I(小柄な人用)があります。体型に応じて使い分けます。CF-H290Iも、PCF-PQ260Iも、受動湾曲と高伝達挿入部というオリンパス独自の挿入を容易にするための技術を搭載したスコープです。
先端アタッチメント(キャップ)の使用は賛否両論がありますが、少しでも挿入を容易にするため、透明キャップの先端アタッチメントを使っています。これらの装置などにより、現在当院では盲腸到達率90%以上のスクリーニング全大腸内視鏡の質の最低基準は維持しております。
こんな症状がある方に。
血便(下血)、便秘、下痢、便が細くなった、腹痛、貧血、体重減少など。
こんな病気が発見できます。
大腸ポリープ(腺腫、過形成ポリープ、鋸歯状病変など)、早期大腸がん直腸がん、進行大腸がん直腸がん、結腸憩室症、潰瘍性大腸炎、クローン病、腸結核、虚血性大腸炎など。
当院では原則ご自宅で下剤(マグコロール)を飲んでいただいていますので、遠方の方は当院での検査は困難です。場合により、朝7時30分〜8時までに来院いただき、院内で下剤を内服して、午前10時30分〜11時頃から検査開始することは可能です。
全大腸内視鏡検査は前々日夜から下剤(ピコスルファート)内服、前日昼からの食事制限(検査食エニマクリンCS)、前日夜の下剤(ピコスルファート)、当日朝の下剤(マグコロール)を飲んでから、来院していただきます。
検査用のガウンとパンツに着替えていただき、検査をします。
腸管の動きを抑える薬(ブスコパンなど)の注射をして、点滴をとり、モニターをつけます。点滴から鎮静剤(麻酔)の薬を入れて、検査開始です。
検査終了後は、麻酔が完全に醒めるまで、ベッド(リカバリールーム)で休憩してから帰宅していただきます。
帰宅前には、画面を見ていただき検査結果を患者様に説明し、内視鏡所見用紙と写真をプリントして患者様にお渡ししています。
なお、当院ではEMRなど通電してポリープを切除することは、術後合併症の対応ができないことからしておりません。できるのは生検とcold snare polypectomy(通電しないで小さなポリープを切除)までです。EMRが必要な大きなポリープが見つかれば病院に紹介で改めて切除になりますのでご了承ください。 必ず1回の内視鏡でEMRも終わらせたい方は他院で受けていただいた方がいいです。