上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)
患者様に安心して内視鏡検査を受けていただけるよう内視鏡システムを更新しました。内視鏡本体と大腸用スコープは2023年にハイビジョン画質のものに更新しましたが、胃カメラもようやく経鼻対応の直径5.4mmのハイビジョン画質スコープオリンパスGIF-1200Nを導入いたしました。堺市民の皆様の胃がん検診のニーズに応えられるものと思います。通常の保険診療で受けることも可能です。当院は肛門科だけやっているわけはありません。院長は元消化器外科医で、関西医大病院外科や洛和会音羽病院消化器内科で有名な先生に胃カメラを教えてもらいました。また開業後も、耳原総合病院消化器内科で内視鏡の勉強をさせてもらっています。経験や技術もありますのでご安心ください。
当院の内視鏡検査装置
OLYMPUS社 EVIS LUCERA ELITE CV-290、CLV-290を使用しています。
ハイビジョン画質で、NBI(Narrow Band Imaging:狭帯域光観察)観察のできる現代の消化管内視鏡検査の水準を満たす機械です。
大腸内視鏡・上部内視鏡検査共に、患者様の希望により、麻酔(鎮静剤ドルミカム)を用いた検査を行なっております。特に経口胃カメラ(口からの胃カメラ)は一定の苦痛はありますので鎮静剤の使用をお勧めします。(その場合は自動車やバイク、自転車を運転して来院しないでください)
オリンパス社監修「おなかの健康ドットコム」
上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)
従来の口からの内視鏡検査は、咽頭反射(嘔吐反射、オエっとなる感じ)による苦痛がありました。鼻からの内視鏡なら嘔吐反射も少なく、検査中の会話もできます。
上部のスコープは5.4mmの細径のGIF-1200Nです。経鼻はもちろん、経口でも使用できます。ハイビジョン画質で、NBI(Narrow Band Imaging)観察もできます。従来の経鼻内視鏡は画質がやや劣っていると言われていましたが、このスコープなら経口スコープに劣らない画質です。鼻が狭く、鼻から入らない方は経口になりますが、経口内視鏡でも鎮静剤を使えば、楽に受けられますし、しっかり観察できます。
食道、胃、十二指腸を観察します。必要に応じて生検や、ピロリ菌検査(ピロリテック)も同時に行います。
こんな症状のある方に。
胃痛(心窩部痛)、嘔気(むかつき)、嘔吐、食欲不振、嚥下困難、胸やけ、貧血、黒色便、体重減少、など。
こんな病気が診断できます。
胃: 急性胃炎、慢性胃炎、ヘリコバクターピロリ感染胃炎、胃潰瘍、胃底腺ポリープ、過形成ポリープ、胃腺腫、早期胃がん、進行胃がん、胃粘膜下腫瘍(GISTなど)、胃悪性リンパ腫など。
食道: 逆流性食道炎 、早期食道がん、進行食道がん、食道カンジダ症、バレット食道、アカラシア、食道憩室、食道裂孔ヘルニア、食道胃静脈瘤など。
十二指腸: 十二指腸潰瘍、十二指腸炎、十二指腸がん、十二指腸乳頭部がんなど。
前日の夜8時以降は絶食です。水分は就寝前まで構いません。
検査着に着替えていただき、気泡を抑える薬(ジメチコン)を飲んでいただきます。
経鼻内視鏡の方は両側の鼻に鼻出血予防のスプレー(プリビナ)をして、左右のうち通りの良い方の挿入する鼻を決めます。鼻腔に麻酔ゼリー(キシロカインビスカス)を注入して、鼻腔拡張用チューブを挿入する前処置を行います。
胃腸の動きを抑える薬(ブスコパンなど)の注射をして、のどのスプレー麻酔をして、モニターをつけて、検査開始です。経口内視鏡で麻酔(鎮静)をする方は点滴をとり、そこから麻酔薬を投与します。経鼻は普通は、麻酔(鎮静)は必要ありません。
麻酔なしの方は終了後は速やかに帰宅することも、しばらくリカバリールームで休憩していただくことも可能です。麻酔をした方は麻酔が完全に醒めるまでベッド(リカバリールーム)で休んでいただきます。
帰宅前には、画面を見ていただき検査結果を患者様に説明し、内視鏡検査用紙と写真をプリントして患者様にお渡ししています(堺市胃がん検診の方は次回来院の結果返し時です)。
なお、大腸内視鏡と胃カメラの同日検査は当院では行なっておりません。
ヘリコバクターピロリ菌検査
前院長(荒木産婦人科肛門科)時代から引き続き、ヘリコバクターピロリ菌検査もやっています。
初回検査でも、除菌治療をしたものの除菌後効果判定をしないままになっている方も検査できます。試薬や容器を切らしていることもあるので、電話予約してから来ていただけるとありがたいです。
内視鏡を使わない方法。
1.尿素呼気試験(絶食で来てください)
2.便中ヘリコバクターピロリ抗原(検便検査です。以前に胃カメラをしていない人は自費になります。1500円)
3.血中ヘリコバクターピロリ抗体(血液検査です。除菌後効果判定には使えません)
内視鏡を使う方法。
1.内視鏡の「胃炎の京都分類」に基づくピロリ現感染所見(発見のきっかけになり以下の検査をします)
2.迅速ウレアーゼテスト(ピロリテック)
3.鏡検(顕微鏡で見る)
4.培養検査(抗生剤の感受性も調べます)